地震関連週刊ニュース(7/10~7/16)

熊本地震に関心をもっていただけるよう地震関連の主な新聞記事や身の回りの出来事を記します。なお、新聞記事の著作権に留意し、みだしと一部抜粋といたします。



7月16日(土) (7月16日熊日新聞朝刊より一部抜粋)

●大雨死5人「二次災害」
6月10日から25日にかけて発生した無大雨被害を受け、熊本市と宇土市、上天草市は15日、大雨による土砂災害で死亡した5人を、熊本地震による二次災害の被害と認定した。遺族が申請すれば災害弔慰金などが支給される。県は亀裂が入っている堤防の決壊や地盤の緩みによる土砂災害など、地震に関連した死者や家屋被害については「4月14日付で災害救助法の対象となる」と市町村に通知。関連の有無は市町村が確認する。

●益城町 仮設住宅230戸不足
熊本地震で最も多い1,285戸の応急仮設住宅が整備される益城町で、整備数が不足して約230世帯が入居できないことが15日、町の2次募集抽選結果で分かった。町と県は増設を迫られるが、完成は9~10月の見込み。避難生活の長期化を余儀なくされる被災者はからは、失望する声も上がっている。



7月15日(金) (7月15日熊日新聞朝刊より一部抜粋)

●災害関連死 75人申請
熊本地震後に死亡した被災者の災害関連死について、県内7市町の75人の遺族が認定を求めて申請していることが、熊本日日新聞の14日までの調べで分かった。
既に関連死と認定、または県が疑いがあるとしている計27人と直接死の49人に加えると、今後も地震の犠牲者が大幅に増える可能性がある。

●追悼の光に復興誓う 前震から3カ月
熊本地震の前震から3カ月の14日夜、益城町の中央小体育館で避難者がろうそくに火をともし、2度の震度7で犠牲となった人々の死を悼んだ。
同校は現在も避難所になっており、82人が避難を続けている。この夜のセレモニーは避難者有志が企画。体育館の一角に並べた、避難者とほぼ同じ80本のろうそくに子どもらが午後8時に点火。周囲を包む温かい光の中、避難者たちが1分間黙とうした。

●児童生徒1,159人ケア必要
熊本市教育委は14日、市立小中学校の全児童生徒を対象にした調査で、熊本地震から2カ月半後も「カウンセリングが必要」とされる子どもが1,159人に上ると発表した。
調査は3回目で、6月下旬から今月上旬にかけて、6万1,039人(小学生4万791人、中学生2万248人)を対象に実施。「夜眠れない」「イライラする」など17項目のアンケートに加え、学校での様子を加味して判断した。その結果、「カウンセリングが必要」と判断されたのは小学生914人、中学生245人で全体の1.9%。ケアが必要な子どもの8割を小学生が占めた。
全体では約1カ月前より675人減少したものの、初めてケアが必要と判断された子どもも563人いた。

●熊本市 30カ所934人避難
熊本地震から3カ月の14日、熊本市は災害対策本部会議を開催した。13日午後7時現在、市内30の避難所に934人が避難している現状が報告され、大西一史市長は市幹部に「今も多くの方が避難生活を送っている。生活再建に向けて、制度を丁寧に説明してほしい」と訓示した。
各行政区分の内訳は ▽中央区5カ所・187人 ▽東区11カ所・282人 ▽西区2カ所・29人 ▽南区8カ所・393人 ▽北区4カ所・43人。

●九州ふっこう割
県は14日、熊本地震で落ち込んでいる九州観光を支援する「九州ふっこう割」で県内への宿泊が7割引きとなる「熊本宿泊券」を20日から販売すると発表した。利用期限は20日から9月30日宿泊分まで。
1枚5,000円の宿泊券を1,500円で販売する。1人6枚まで購入でき、用意した21万枚が売り切れ次第終了となる。申し込みには、観光予約サイト「VISIT熊本県」への登録が必要。
購入方法などの問い合わせは「VISIT熊本県」事務局℡050(3775)4724(午前10時~午後6時半)。



7月14日(木) (7月14日熊日新聞朝刊より一部抜粋)

●4,000人超 なお避難所に
熊本地震は14日で前震発生から3カ月を迎えた。県によると12日現在、16市町村に整備する応急仮設住宅3,631戸のうち、完成したのは約4割の1,429戸にとどまる。14市町村の4,692人が避難所に身を寄せており、多くの被災者が生活再建に不安を抱えている。
この一カ月間で、仮設住宅は約1,200戸増え、避難者は約1,700人減った。県外避難、車中泊など把握できない避難者も多い。6月下旬以降は大雨による避難指示、勧告を相次いだ。
住宅被害は全壊8,299棟、半壊2万5,932棟、一部損壊12万584棟。益城町などで全半壊家屋の公費解体が始まった。



7月13日(水) (7月13日熊日新聞朝刊より一部抜粋)

●熊本地震後 初の修学旅行
県内への修学旅行が熊本地震で相次ぎキャンセルされた中、鹿児島県阿久根市の折田(おりた)小の児童17人が12日、熊本城を訪れた。県教育旅行受入促進協議会によると、お城への修学両行は地震後始めて。
県内への修学旅行のキャンセルは約1万8千人分に上ったという。例年5月に熊本を訪れてきた折田小6年生も、地震でいったん修学旅行を延期。行き先の変更も考えたが、「爪痕(つめあと)から災害について学ぼう」と予定通りとした。



7月12日(火) (7月12日熊日新聞朝刊より一部抜粋)

●震度5強「可能性低下」
熊本地震で、政府の地震調査委員会は11日、熊本地方と阿蘇地方で「現状程度の余震活動は当分の間続く」ものの「マグニチュード(M)5程度(最大震度5強程度)の余震が発生する可能性は低下した」とする見解を発表した。
●苓洋・天草拓心高カッター部 初の全国制覇目指す
苓北町の苓洋高・天草拓心高カッター部が、6日に宮崎市で開かれた九州地区水産系高校カッター競技大会で優勝した。熊本地震の影響で海上での練習が満足にできなかった中、勝ち取った頂点。
22~24日に青森県で開かれる全国大会に向けて気持ちを引き締めている。



7月11日(月) (7月11日熊日新聞朝刊より一部抜粋)

●避難者5千人切る
県は10日、熊本地震で体育館や公民館などの避難所に身を寄せる人が5千人を切り、午後1時半現在で4,966人になったと発表した。発生から3カ月を前に、仮設住宅への入居が進んでいる。ピーク時には18万人超が避難していた。
●夏の甲子園 熊本大会開幕
「再び大好きな野球ができる軌跡をかみしめ、前を歩いて戦い抜くことを誓います」。
10日、開幕した全国高校野球選手権熊本大会。開会式の選手宣誓は、2年連続で第二高校主将が務めた。熊本地震で校舎などが被災した。運動場などにも車中泊の車が並んだ。約3週間、練習ができなかったが、部員は各自で避難所のボランティアなどを行った。
「こんな時に野球をやっていいのかな」という思いもあったが、被災者たちから「頑張れよ。応援に行くぞ」と声をかけられ、吹っ切れた。宣誓分には「一球一球に魂と感謝の思いを込め、全力プレーで県民の復興の力になる」と盛り込んだ。



7月10日(日) (7月10日熊日新聞朝刊より一部抜粋)

●JR豊肥線 復旧へ第一歩
JR九州は9日、熊本地震の影響で運休している豊肥線の肥後大津(大津町)-豊後荻駅(大分県竹田市)のうち、阿蘇(阿蘇市黒川)-豊後荻駅の運転を86日ぶりに再開した。
●熊本地震 修学旅行に余波
人気観光地の熊本城や阿蘇地域が被災し、余震等の不安視で修学旅行先として熊本県が敬遠される余波が続いている。キャンセルは6月末時点で約1万8千人分。
秋の修学旅行シーズンに向け、生徒を呼び戻そうと関係者は苦心している。
●西原村に仮設252戸完成
熊本地震で全半壊1,281棟など甚大な被害の出た西原村で9日、小森第2~4仮設住団地計252戸が完成し、入居が始まった。同村内の応急仮設住宅は、第一団地を合わせ当初予定の計302戸全てが入居できるようになった。
●被災地 蚊の対策を
日本脳炎やデング熱など蚊が媒介する感染症が懸念されるが、熊本地震の被災地では水たまりができやすく、蚊が増える恐れがある。倒壊した家屋の周囲に衣装ケースが散乱したり、ブルーシートにしわが生じたりして、水たまりができやすい状況、また損傷した下水管も汚水が滞留しやすく、蚊にとって繁殖しやすい環境となっている。