2016/10/07(金) ススキの秋

2016年10月 阿蘇 熊本地震

阿蘇の牧野にいま、白い穂が広がっているという。

♪浴衣のきみは尾花のかんざし~♪♪
吉田拓郎さんの「旅の宿」をつい口遊む。

ススキは、なんとなくセンチメンタルな気分にさせる。
だから、温泉とか、熱燗とか、あったかさを欲するのかも知れない。

旅に出かけ、車窓から見るススキに秋の訪れを感じながら、
脱力感にも似た寂しさを感ずる自分を、客観的に「なかなかしぶい」と
浸るのもいい。


この写真の撮影地から、すぐ近くに地震で大きな被害をうけた南阿蘇村、
立野地区がある。
土砂崩れなどの影響でこの時期に行う、来春の野焼きに備える
輪地切り(防火帯作り)が進まないという。
また、40年ほど前までは地元の畜産が盛んで、約30戸が牛を放牧していて、
牛が新芽を食べ、ススキの穂はほとんど見られなかったらしい。
たが、現在は5戸の約100頭に減少し、ススキの群生地と化した。

こんな話を聞くと、ススキのかんざしとか歌ってられない。