2016/12/14(水) 赤穂浪士討ち入りの日
12月14日といえば・・・やっぱり、「忠臣蔵」を思い浮かべる。
もう、古い人間の域に入ったのかも知れない。
遠い昔の今頃は、
おばちゃんたちが集まると、
今年の内蔵助はだれだろう、
映画のほうはだれかしら、
はたまた紅白の司会者は、と井戸端会議が
延々と続いたもの。
忠臣蔵は、子どものころから観ている
というか、観なければ仕方がなかったので、
物語の見どころは覚えている。
50代以上の人のほとんどが
そうではないだろうか。
その年齢以下だと、そもそも「時代劇」を
知らないのかもしれない。
内蔵助は討ち入りを企てたとき、
その後に家族に罪が及ばないように、
妻、りくには何も話さず離縁を言い渡す。
りくは内蔵助の本心を見抜き、
2人の幼き娘を連れて実家に帰るのだが、
その際、嫡男、松之丞にこのように言う。
「そなたは元服前(16歳未満)の身の上ですが、
どうか、お父上の力になって、あなたを可愛がって
くださった殿のために尽くすのですよ。」
母は涙をこらえて諭し、娘たちを連れて家を出る。
松之丞はその後ろ姿を追いかけながら、
「母上~母上~」と叫ぶ。
このシーンを思い出すと、
今もこみあげてくるものがある。
忠臣蔵の見どころは人それぞれだが、
私にとっての最高の名場面はここ。
それから、松之丞は元服後、
大石主税良金(おおいしちから よしかね)と
名を改め、父とともに見事、本懐を遂げる。
元禄十二年(1702年)12月14日のこと。
およそ300年前の出来事でどこまでが真実か、
定かではないが、もはやどうでもいいこと。
今日、赤穂浪士を思う。
それでいい。