薫風の候
2017/05/08(月) 薫風の候
立夏(5日)から、手紙の書き出しに「薫風の候」をよく使う。
以前、「薫風の候」を「薫風の喉」と書いたことがある。
よーく見ないと、その違いが分からない。
候と喉
「くんぷうののど」、よくぞ書いたものである。
恥ずかしい。
この間違いには理由がある。
講演を始めようとトレーニングをしていた頃の事。
発声と活舌の練習として、「外郎売(ういろううり)」を
やらされていた。
「外郎売」は、歌舞伎の劇中に出てくる長科白(せりふ)で、
新人アナウンサーや声優、演劇人など発声練習や滑舌の練習に
使われている。
その外郎売の中に、
薫風(くんぷう)喉(のんど)より来たり。
口中(こうちゅう)微涼(びりょう)を生ずるが如し(ごとし)・・・
というくだりがある。
毎日毎日、この「外郎売」をやらされていた。
だから、薫風(くんぷう)と言えば、喉(のんど)とになってしまう。
風薫る5月、とか青葉繁れるなどでもよいのだが、
薫風という言葉が好きだから仕方がない。
今日書いた手紙の薫風の候、候を三度確認。