熊本地震関連のニュースからピックアップ -2021年4月-
熊本地震関連ニュースピックアップは、熊本日日新聞の記事より抜粋しています。
2021年4月19日(月)熊本地震から・・・1832日目
■県住まい支援 利用68%減
熊本地震被災者の住まい再建を支援する県の6事業の利用世帯は2020年度、前年度比で7割減少した。12市町村が整備した災害公営住宅(復興住宅)も被災者の入居がほぼ終わり、一般公募の入居がスタート。県は、公的な住まい再建支援の需要は落ち着いてきたとみている。
■西原村集落再生祝う
熊本地震で甚大な被害が発生した西原村が、国の補助を受けて進めてきた宅地復旧などの「集落再生事業」が3月末に完了した。同村では18日、完工式があり、村民や関係者らが祝った。村などによると、地震で村の建物は55%が全半壊。特に被害が大きかった古閑、大切畑など6地区の住民たちは一時、集団移転を検討した。いずれも最終的に現在地での再生を決め、対象の計69㌶で宅地の地盤強化や擁壁の整備、道路の拡幅などが進められてきた。
2021年4月17日(土)熊本地震から・・・1830日目
■追悼サイレン 響く
2016年4月16日に起きた熊本地震の本震から5年。家屋の倒壊に巻き込まれるなどして16人が直接死した南阿蘇村では午前8時半、追悼のサイレンが響き渡り、住民たちが黙とう刺して犠牲者を悼んだ。
■在りし日の姿 忘れない
熊本地震の本震から5年となった16日、建物の倒壊や土砂くずれが相次いだ南阿蘇村では、遺族や友人、住民らが次々と被災現場を訪れ、犠牲者を悼んだ。改めて当時の記憶の継承を誓った。
■益城町、国道57号、熊本城…動画で復旧・復興PR 熊本県
熊本県は16日、熊本地震の発生から5年に合わせ、甚大な被害を受けた益城町や阿蘇地域などの復旧・復興状況を伝える動画の公開を県ホームページで始めた。
動画は約3分。県道熊本高森線の4車線化や復興土地区画整理など益城町の復興まちづくり事業をはじめ、2020年度に開通した国道57号北側復旧道路(大津町-阿蘇市)や新阿蘇大橋(南阿蘇村)、熊本城(熊本市)などを紹介している。
2021年4月16日(金)熊本地震から・・・1829日目
■熊本地震、県の関連予算1兆円超 5年累計、産業復興に3755億円
熊本地震の本震から16日で5年。地震に関連した県の一般会計予算の総額は、地震発生の2016年度から21年度当初までの累計で1兆133億円に達した。一つの災害に対する予算としては「県政史上最大」(県財政課)で、平均的な年間予算額(7500億円前後)を上回る規模。中小企業を中心とした産業復興に最も多くの予算が投じられた。
■熊本城に優しい光 熊本地震5年でキャンドルイベント、加藤神社
熊本地震の前震から5年となった14日夜、熊本市中央区の熊本城内にある加藤神社で、復興を願うキャンドルイベントがあった。ライトアップされた熊本城をバックに、キャンドル千個の優しい光が境内を照らした。
午後6時半ごろから明かりがともされた。東日本大震災の被災地・福島県からも、熊本の被災者を思うメッセージ付きのキャンドルが届いた。
2021年4月15日(木)熊本地震から・・・1828日目
■「あの日の悲しみは消えない」古里の復興へ誓い
最大震度7の激震に2度襲われ、災害関連死を含めて県内で273人が犠牲になった熊本地震は14日、2016年の発生から5年の節目を迎えた。県内各地で鎮魂の祈りがささげられ、遺族らは古里の復興へ歩み続けることを誓った。
県庁では県主催の犠牲者追悼式が開かれ、遺族ら34人が祭壇に向かって花を手向けた。新型コロナウイルス感染拡大防止のため昨年に続いて規模を縮小。参列者を一昨年までの約10分の1に絞り込み、時間も半分の30分ほどに短縮した。会場は席の間隔を空け、一般献花も中止にした。
マスク姿の遺族らが1分間黙とうした後、本震で実父を亡くした嘉島町の造園業、冨岡謙蔵さん(58)が代表あいさつ。「あの日の悲しみは消えない。昨年7月豪雨でも多くの方が亡くなられた。微力ながら熊本が元気な姿を取り戻せるよう、力を尽くしたい」と追悼の言葉を述べた。
■鎮魂と希望の光あふれる 熊本地震から5年、益城町木山仮設団地
熊本地震の前震から5年となる14日夜、熊本県益城町の木山仮設団地で住民らが集会を開き、犠牲者を追悼した。ボランティアや仮設団地の退去者も加わり、この間の思い出や謝意を伝え合った。
住民らは「前を向いて歩こう」「幸せは自分で決める」などと書いた手作りの竹灯籠やキャンドル計約500個に点灯。前震が起きた午後9時26分に黙とうした。集会施設・みんなの家の前には千羽鶴を掲げた。
仮設団地の集約が昨年末に終わり、町内に残ったのは木山仮設のみ。入居者の大半は区画整理事業などの影響で自宅の再建ができていない。町によると、木山仮設やみなし仮設住宅で仮住まいしている町民は3月末現在で95世帯276人。
2021年4月14日(水)熊本地震から・・・1827日目
■人口流出、被災後に加速 熊本地震きょう5年
震災関連死を含めて県内で273人の命が失われた熊本地震は14日、発生から5年を迎えた。この1年間に、国道57号やJR豊肥線の全線再開など阿蘇地域の交通アクセスは大きく改善し、熊本城(熊本市)の天守閣も復旧工事を終えて内部公開を待つ。一方、仮設団地などで仮住まいを強いられている被災者は、今なお益城町などに418人(3月末時点)おり、復興への道のりは続いている
2016年4月に発生した熊本地震の前後5年間の人口増減率を比較すると、被害の大きかった南阿蘇村では4.0%減から11.0%減へと減少幅が7.0ポイント広がり、県内45市町村で最大となったことが県の推計人口で分かった。同じく益城町は2.9%増から3.6%減へとマイナスに転じ、変動幅は6.5ポイントと2番目に大きかった。震災を境に被災地の人口流出が加速した実態が浮き彫りになった。
2021年4月13日(火)熊本地震から・・・1826日目
■献花と黙とう 復興誓う
2016年4月の熊本地震で2度の震度7に見舞われた益城町は11日、町文化会館で追悼式を開いた。遺族28人を含む132が参列し、黙とうや献花で犠牲者を慎んだ。
■関連死認定率に大差
熊本地震に伴う震災関連死と認めるかどうか、審査した県内26市町村の間で、認定した割合(認定率)が60.6%から0%まで大きな開きがあることが12日、県の集計でわかった。集計したのは、3月末までの審査結果。申請のあった708人のうち、19市町村の218人を関連死と認定した。県平均の認定率は30.8%だった。19市町村で認定率が5割以上だったのは、60.6%の阿蘇市と、50.0%の甲佐、山都、氷川の3町。一方、玉名、天草、山鹿、玉東、南小国、小国、産山の7市町村では、認定した人はいなかった。
2021年4月11日(日)熊本地震から・・・1824日目
■熊本地震150人聞き取り 生活に「不安」51%
熊本地震の熊本地震の被災者150人を対象にした熊本日日新聞社の聞き取り調査で、現在や今後の生活に不安や不満があると回答した人は「どちらかといえば」も含め、51%(計55人)に上った。前回調査から8ポイントの減少で、今回は新型コロナウイルス禍に伴う経済的な不安が色濃く反映された。
内訳は、不安や不満が「ある」が25%(27人)で、前回より3ポイント減少。「どちらかといえばある」は26%(28人)で5ポイント減った。
「必要な公的支援」に関する自由記述では、被災を機に高齢化が進んだ地域コミュニティーの再生や1人暮らしの高齢者の見守り、医療費減免の復活のほか、次の災害への備えを求める声が上がった。
2021年4月10日(土)熊本地震から・・・1823日目
■熊本地震の復興住宅で70代男性「孤独死」県内2人目
熊本県は9日、熊本地震の被災者向け災害公営住宅(復興住宅)で、2020年度に1人暮らしの70代男性が誰にもみとられずに亡くなったと発表した。復興住宅で「孤独死」が確認されたのは2人目。
県は「遺族の意向」として、男性が住んでいた市町村名や死亡を確認した日時などの詳細を公表していない。復興住宅ではこれまでにこの男性のほか、50代女性の孤独死が確認されていた。
一方、仮設住宅などの仮住まい先での孤独死は、20年度は確認されなかったという。仮設住宅などでの孤独死は、19年9月末までに33人。
■関連死 70代以上77%
県は9日、3月末までに熊本地震の震災関連死と認定された218人の77.5%を70代以上が占め、87.2%に持病があったことを明らかにした。関連死の原因は、地震のショックや余震への恐怖による肉体的・精神的負担が40.0%に上った。
2021年4月9日(金)熊本地震から・・・1822日目
■仮設入居 なお418人
県は8日、熊本地震の応急仮設住宅の入居者が、3月末現在で418人(150世帯)になったと発表した。2月末から76人減。4月14日で地震から5年たつが、益城町や西原村、熊本市など9市町村で仮住まいの人が残っており、被災者の住まい再建は引き続き課題だ。前年同月の3122人から2704人減った。ピークだった2017年5月末の4万7800人の0.9%。
2021年4月7日(水)熊本地震から・・・1820日目
■被災者支援 感謝の作品
東日本大震災から10年、熊本地震から5年の節目に合わせた「宮城・熊本の被災地からの恩返し展」が6日、熊本市中央区の県伝統工芸館で始まった。同館を通じてつながった両被災地の作家らが、支援してくれた人々への感謝を込め制作した工芸品を並べた。同館主催。18日まで。
2021年4月4日(日)熊本地震から・・・1817日目
■被災の公立校 全て復旧
熊本地震で被災し、プレハブ校舎での授業を続けてきた益城町惣領の益城中の新校舎が、完成した。3日、現地で落成式があり、生徒らは待ちわびた新しい学びやに目を輝かせていた。
県教委によると、地震で被災し、国の災害復旧事業の対象となった県内の公立小中高272校の復旧は、益城中で全て完了する。プレハブ校舎の撤去工事も進んでいる。
■麦わらの一味 参上!!
熊本地震5年を機に、復興を祈念する「集う!! 麦わらの色紙たち」展(熊日など主催)が3日、熊本市中央区二の丸の県立美術館本館で開幕した。〝主役〟は、同市出身の漫画家・尾田栄一郎さんが描いた「ONE PIECE(ワンピース)」のキャラクター色紙。県に寄贈された6点を初公開している。
観覧無料。6月20日まで。