熊本地震関連のニュースからピックアップ -2016年8月-

熊本地震関連ニュースピックアップは、熊本日日新聞の記事より抜粋しています。

8月1日(月) 熊本地震110日目

■南阿蘇村 遺族ら合同追悼式
熊本地震で多くの尊い命が奪われた南阿蘇村は31日、地震の発生から100日を経過したのを機に犠牲者の合同追悼式を村内の葬祭場で開いた。住民ら約200人が参列。
遺族らが個人の面影を振り返り、哀悼の言葉を述べた。

■南阿蘇鉄道108日ぶり 出発進行
熊本地震で被災し、前震翌日の4月15日から全線運休を続けていた高森町の第三セクター「南阿蘇鉄道」が31日、高森-立野間の全17.7㌔のうち、被害の少なかった高森-中松間(7.11㌔)で108日ぶりに運行を再開した。

8月2日(火) 熊本地震111日目

■自殺の男性「関連死」
熊本市は1日、熊本地震後にうつ病となり、自殺した男性1人を含む7人を、新たに震災関連死と認定した。自殺の関連死は初めて。市が認定した関連死は、計17人となった。
市によると自殺した男性は、親族が経営する会社の工場長を務めていた。工場が被災したことで落ち込み、精神科でうつ病の診断を受けた。受診の翌日に自殺したという。市は、「被災のショックが自殺の原因となった可能性は否定できない」と説明した。

8月3日(水) 熊本地震112日目

■熊本地震関連死 月末から合同審査
県は2日、熊本地震に伴う震災関連死の認定を求める遺族からの申請数が14市町村の計121人(1日現在)に上り、他の市町村にも相談が寄せられていることを明らかにした。
県は全市町村に、判断のばらつきを防ぐため認定基準のひな型を示す一方、単独での審査が困難な市町村のため、審査会を今月末から月1回のペースで合同開催できるよう支援する。

■義援金 3次配分130億円
県は2日、県と日本赤十字セ社、共同募金の3者に寄せられた熊本地震の義援金のうち、第3次配分として熊本市や益城町など被災26市町村に130億5,736万円を配分することを決めた。義援金の累計は同日現在、新潟県中越地震(約374億円)を上回る383億3,890万円で、今回を含め7割に当たる268億1,648万円の配分が決まった。
県庁で3者による配分委員会を開き、第3次分の基準額を、死者・行方不明者1人100万円、重傷者10万円、住宅全壊1世帯80万円、半壊40万円と決定。今回から震災関連死と6月の大雨による二次災害死も算定に含めた。

8月4日(木) 熊本地震113日目

■車部品発見 大和さんと同車種
県警は3日、熊本地震で車ごと行方不明になったとみられる阿蘇市の大学生、大和晃(ひかる)さん(22)の両親が6月に発見した金属板が、大和さんの車と同車種ボンネットの一部と確認されたことを明らかにした。
大和さんはトヨタ「アクア」に乗車中、南阿蘇村立野の阿蘇大橋付近で土砂崩れに巻き込まれたとみられている。
捜していた両親が6月23日、橋の下流約5㌔の白川で黄色い金属板を発見、県警に届けていた。今月中旬までに捜索を再開する方針。

8月5日(金) 熊本地震114日目

■熊本地震 液状化18市町村に
熊本市地震に伴い、地盤の液状化が県内18市町村の計6,579カ所で起きていたことが4日、防災科学技術研究所(茨城県)と関東学院大(神奈川県)の調査で分かった。
これまで被害が表面化していた熊本市や阿蘇地方以外にも広がっており、熊本地震による液状化被害の全体像が判明した。

■サントリー九州熊本工場12月復旧
サントリーホールディングスは4日、熊本地震で被災した嘉島町の九州熊本工場が12月に一部復旧すると発表した。飲食店向けのたる生ビールの生産と出荷を再開する。
缶ビールも来年1月の再開を目指す。清涼飲料の生産や工場見学、レストランは、来春以降に再開する見通し。

8月7日(日) 熊本地震116日目

■復興祈る総踊り 熊本市火の国まつり
熊本地震からの復興祈念イベントと位置づけた熊本市の火の国まつりは6日夜、メインの「おてもやん総おどり」があり、被災した熊本城がそびえる市中心部を、約5千人がにぎやかに練り歩いた。

8月8日(月) 熊本地震117日目

■お盆は大丈夫? 国道57号う回路 24時間で2万台
阿蘇市と熊本市をつなぐ国道57号線が熊本地震によって南阿蘇村で寸断されたため、代替えの迂回路になっている県道の北外輪山大津線(通称ミルクロード)と菊池赤水線は、通行車両が集中し、渋滞が慢性化している。お盆前後の時期は帰省客らの車が加わり、渋滞がさらに激化しそうだ。

8月9日(火) 熊本地震118日目

■避難者2千人切る
県は8日、熊本地震で体育館や公民館などの避難所に身を寄せる避難者が2千人を切り、午後1時半現在で1,918人になったと発表した。ピーク時の4月17日には18万人超が避難していた。
県の集計によると、避難者数は前日から133人減った。現在も避難所を設けている11市町村のうち、避難者がいるのは10市町村。最も多いのは益城町の856人、次いで熊本市484人、御船町178人、南阿蘇村130人、宇城市103人、西原村56人、鹿島町56人、宇土市28人、大津町18人、美里町9人となっている。

8月10日(水) 熊本地震119日目

■嘉島町で震度4 県内1カ月ぶり
9日午後10時49分ごろ、嘉島町で震度4、御船町、益城町、宇城市、熊本市西区、南区で震度3の地震があった。

■県 不明学生を捜索
県は9日、熊本地震唯一の行方不明者で熊本学園大生の大和晃(ひかる)さん(22)の捜索を再開し、南阿蘇村立野の阿蘇大橋崩落現場付近で、大和さんが乗っていたとみられる乗用車の引き揚げ作業を始めた。車体は土砂に深く埋まり、新たな手掛かりは見つからなかった。
初日は7時50分から、県や県警、消防などの約80人が現場に入り、車体の上に乗っていた岩を削岩機などで次々と破砕。周辺の土砂を50㌢ほど掘り、車体を滑車を使い人力で引き上げようとしたが土砂から出せなかった。
夕立の恐れがあるとして、午後2時に作業を中断。県は10日午前6時から80人体制で作業を始め、引き続き土砂を掘り、車体の引き上げを試みる。

8月11日(木) 熊本地震120日目

■大和晃さん遺体か
県は10日、熊本唯一の行方不明者で熊本学園大生の大和晃さん(22)の捜索を実施し、南阿蘇村立野の阿蘇大橋崩落現場付近で、大和さんが乗っていたとみられる乗用車から遺体らしきものと衣服の一部を発見した。
大和さんの可能性が高いとみているが、岩や土砂に深く埋まってつぶれた車体を引き上げるまでには至らず、11日も作業を続ける。

■復興事業費2.5兆円
県は10日、熊本地震の復旧・復興事業費の見込み額が、県と市町村分を合わせて少なくとも2兆4835億円に達するとの見通しを明らかにした。

8月12日(金) 熊本地震121日目

■収容した遺体は男性 (17:00)
南阿蘇立野の阿蘇大橋崩落現場付近で、11日午後5時過ぎにに収容された遺体について、警察の検視の結果、男性であることがわかった。警察は行方不明の大学生とみて、確認を急いでいる。
現場からは大和さん名義の銀行の通帳や、父親の卓也さん名義のETCカードなども見つかっている。

■大和晃さんか 遺体収容
南阿蘇村立野の阿蘇大橋崩落現場付近で、熊本地震唯一の行方不明者で熊本学園大生の大和晃さん(22)が乗っていたとみられる乗用車から遺体を収容した。車内から大和さん名義の預金通帳なども見つかり、県警は大和さんの遺体と見て、身元の確認を急いでいる。

8月13日(土) 熊本地震122日目

■ボランティア10万人超
16万棟を超える建物が被害を受け、最大で18万人超が避難所に身を寄せた熊本地震で、県内各地で支援活動にあたったボランティアが延べ約10万8千人に上ることが12日、県社会福祉協議会の集計でわかった。
地震発生から2週間後のゴールデンウィーク期間中がピークで、1日3千人前後。
5月の1カ月間で、5万2343人が活動した。その後、以来数が落ち着いてきたことで参加者数も減少。8月は10日間で2609人にとどまっている。

8月14日(日) 熊本地震123日目

■収容した遺体は大和さんと確認 (11:40)
熊本県は14日、今月11日に熊本県南阿蘇村の崩落現場付近で発見された車体から収容した遺体は、警察のDNA鑑定の結果、行方不明になっていた阿蘇市の大学生、大和晃(ひかる)さん(22)であることが確認されたと発表した。

8月15日(月) 熊本地震124日目

■大和さん確認で熊本地震の死者50人
南阿蘇立野の阿蘇大橋崩落現場付近で発見された乗用車から11日に収容した遺体が、行方不明者となっていた大学生、大和晃(ひかる)さんであることが確認されたことで、熊本地震による直接の死者は計50人となった。

8月19日(金) 熊本地震128日目

■大和晃さん 両親の元へ
熊本地震による土砂崩れで行方不明となり、14日に死亡が確認された大和晃さん(22)の遺体が18日、約4カ月ぶりに阿蘇市の自宅に戻り、家族らに出迎えられた。

■県内避難者18万人から1200人
熊本日日新聞の取材によると、19日朝の時点で県内で最大855カ所あった避難所が11市町村・29カ所になり、避難者数も一時18万人を超えていたが、約1200人まで減った。
しかし、仮設住宅への入居を待つ人、自宅が一部損壊のため、仮設に入れない人など、避難所の集約が進む中、不安の声も多い。

8月20日(土) 熊本地震129日目

■熊本地震 2000回超え
今年4月14日の最大震度7から始まった熊本地震の地震活動で、震度1以上の揺れが2000回を超えた。
気象庁の観測で、20日午前4時23分ごろ、熊本県芦北町で震度1を観測、この地震によって4月14日以降、2000回に達した。その後も震度1を観測する地震が3回あり、午前11時現在 震度1以上の揺れは2003回となった。

8月22日(月) 熊本地震131日目

■大和さん 葬儀に400人
熊本地震で南阿蘇村の阿蘇大橋付近で土砂崩れに巻き込まれて行方不明となり、14日に死亡が確認された大学生、大和晃さん(22)の葬儀が21日、親族や同級生ら約400人が参列して行われた。

8月23日(火) 熊本地震132日目

■避難者1000人に
県は22日、熊本地震で体育館や公民館などの避難所に身を寄せる避難者が午後1時半現在で千人になったと発表した。ピーク時には18万人超が避難していた。

8月25日(木) 熊本地震134日目

■県内避難者千人下回る
県は24日、熊本地震で体育館や公民館などの施設に身を寄せる避難者が、午後1時半現在で千人を切り、972人になったと発表した。
ピーク時の4月17日には18万人超が避難しいてた。

■高齢者世帯 4分の1超
熊本地震の被災者を支援する日本財団(東京)は24日、益城町で実施した被災者状況に基づき、同町の仮設住宅では、65歳以上の高齢者世帯が4分の1を超えるとの推計結果を発表した。

8月26日(金) 熊本地震135日目

■熊本地震 災害本部30日解散
熊本地震の対策本部(本部長・蒲島郁夫知事)を30日に開く第49回会議を最後に解散する方針を固めたことが25日、分かった。地震活動が低下しつつあることに加え、行方不明者の捜索終了や避難者数の減少などで、応急対策から復旧・復興へと局面が移ったと判断した。

8月27日(土) 熊本地震136日目

■地震の死者 83人に
大津町は26日、熊本地震後に死亡した町民3人について災害関連死に認定したと発表した。
熊本地震による死者は直接死50人と大雨による二次災害死5人のほか、関連死が28人に増えて計83人になった。同町に直接死と二次災害死の死者はなく、災害関連死の認定は初めて。

8月29日(月) 熊本地震138日目

■熊本市避難所1カ所に
熊本市は28日、熊本地震を受けて南区城南町に開設していた城南総合スポーツセンターの避難所を閉鎖した。
最大267カ所あった市内の避難所は、市総合体育館(中央区出水)の1カ所のみとなった。
同センターには午前9時時点で14世帯34人が避難、朝から、荷造りを終えた家族連れや高齢者が市職員などに挨拶をし、避難所を後にした。14世帯はそれぞれ仮設住宅や自宅、市営住宅などに移った。

8月30日(火) 熊本地震139日目

■復旧費 補助対象に
国土交通省は29日、熊本地震で崩れた民家の擁壁や広域にわたって陥没した宅地の復旧費を新たに補助の対象にする方針を明らかにした。益城町などで土地区画改良整理事業が行われる場合も、直下に断層がある民家などを移転補償費の交付対象にする方向で調整している。

■関連死 あすから合同審査
熊本地震の関連死の認否をを審査する複数市町村合同の災害弔慰金審査会が31日、県庁で始まる。

8月31日(水) 熊本地震140日目

■県災害対策本部が解散
県は30日、熊本地震の応急対策にめどが立ったとして、蒲島郁夫知事を本部長とする災害対策本部を解散した。今後は知事をトップとする「復旧・復興本部」主軸に、被災者や被災自治体の支援を本格化させる。新たな災害に対しては、警戒本部に移行して備える。