熊本地震関連のニュースからピックアップ -2017年2月-

熊本地震関連ニュースピックアップは、熊本日日新聞の記事より抜粋しています。

2月2日(木) 熊本地震295日目

■みなし仮設 他市町村へ3200世帯転出
県は1日、熊本地震で民間アパートなどのみなし仮設住宅に入居した被災者のうち、地元を離れて他の市町村に転出した人が3215世帯に上ったことを明らかにした。
県内のみなし仮設を利用する世帯全体の25.6%に当たる。特に熊本市への転入が多く、みなし仮設の4分の3が同市に集中している。みなし仮設の所在地にかかわらず、生活や健康を維持するため特に行政の配慮が必要な世帯は25.5%に当たる3208世帯に上る。内訳は、高齢者の一人暮らしが1332世帯、高齢者のみの家庭が1123世帯、介護保険の利用者や障害者、妊婦などがいる家庭が753世帯となっている。県外のみなし仮設には84世帯が入居している。

2月8日(水) 熊本地震301日目

■義援金7次配分10億円
県は7日、県と日本赤十字社、共同募金会の3者に集まった義援金の第7次配分として、25市町村に新たに計10億7350円を配分すると発表した。新たに被害が確定した世帯向けの配分で、県の配分基準額に変更はなく、既に義援金を受け取っている場合の追加支給はない。実際の被災者への支給額は県の基準額を参考に決める。

2月10日(金) 熊本地震303日目

■関連死 新たに2人 熊本市
熊本市は9日、新たに2人を熊本地震の関連死と認定した。県内の関連死はこれで142人となり、直接死50人と大雨による二次災害死5人を合わせた熊本地震の犠牲者は計197人となった、

■県内宿泊客 前年比11.6%減
県が9日発表した県内の宿泊客数動向によると、2016年10~12月の宿泊客数は前年同期比11.6%減だった。熊本地震の影響で海外客の落ち込みが続いているが、16年4~6月の20.2%減、同7~9月の15.5%減と比べると減少幅は縮小。国内客は回復の兆しも見えている。

2月11日(土) 熊本地震304日目

■八代市 関連死 新たに2人
八代市は10日、新たに2人を熊本地震の震災関連死に認定したと発表した。同市の関連死は計3人、県内では計144人となった。直接死50人と大雨による二次災害死5人を合わせた犠牲者は計199人となった。

2月14日(火) 熊本地震307日目

■地震で県外避難945人
昨年4月の熊本地震で県外の自治体が提供する公営住宅や、連携する民間賃貸住宅で暮らす被災者が計460世帯945人に上ることが県の調査で分かった。地震発生から14日で10カ月。被災自治体は避難先の自治体と連携し支援に関する情報提供に努めるが、地元での自宅再建を諦め避難先への定住を決意する人も出ている。

■被災地 支援の輪 今も 高校生災害ボランティア
熊本私学教育支援事業団の高校生ボランティアの30人が12日、益城町の木山仮設団地でいなりずしや巻きずし、豚汁300食分を振る舞い、住民を喜ばせた。事業団は、熊本地震発生直後の昨年4月に発足。公立高を含む高校生約150人が避難所に物資を届けたほか、被災家屋のがれきを処理、街頭募金などに取り組んだ。益城町の仮設団地での炊き出し支援は今年新たに計画し、木山を皮切りに残る17団地を月1カ所ずつ訪れる。

2月15日(水) 熊本地震308日目

■熊本地震10カ月 犠牲者総数199人 公費解体進捗率43.9%
県は14日、熊本地震の前震発生から10カ月たった同日現在の震災状況をまとめた。
震災関連死はこの1カ月で21人増え、17市町村の計144人。直接死50人、豪雨による二次災害死5人を合わせた犠牲者の総数は計199人となった。
損壊した家屋などの公費解体は1月末時点で1万4549棟が完了した。想定される解体総数3万3131棟に対する進捗率は43.9%。災害廃棄物の処理費は昨年12月末時点で106万6千㌧。計画に対する進捗率は54.6%になっいる。

■公民館被害額 18億4600万円
熊本市は14日、熊本地震で被災した市内の公設公民館全19施設の被害総額が概算で約18億4600万円に上ると明らかにした。

■地震関連7052億円に 県予算
県は14日、熊本地震区からの復旧・復興費などを盛り込み、当初としては過去最大となる総額8856億9700万円の2017年度一般会計予算案を発表した。地震関連は約2割を占め、16年度一般会計分の5323億5千万円と合わせた累計は7051億8300万円と、熊本地震前の県の一般会計当初予算に迫る規模になった。

■通学の景色 心に刻もう
南阿蘇鉄道は14日、高森高(高森町)の3年生21人を乗せた「卒業列車」を運行した。今春に卒業を控える地元の生徒たちは、軽食を取りながら沿線に広がる郷里の景色を心に刻んだ。進学や就職で地元を離れる3年生に思い出をつくってもらおうと、同社が毎年企画。熊本地震の被災後に部分運行する高森-中松間を、人気漫画「ONE PIECE(ワンピース) 」のラッピング列車を貸し切って往復した。

2月16日(木) 熊本地震309日目

■地震 親子55%に精神的影響
県は15日、熊本地震で大きな被害を受けた御船、菊池、阿蘇、宇城保健所管轄の4圏域で、55%の親子が「夜泣きが多くなった」「不安だ」などの影響があったとする調査結果を明らかにした。荒尾・玉名、人吉、天草の3圏域では35%で、県子ども未来課は「地震被害が大きい地域では、精神的な影響も大きかったとみられる」としている。

■公営住宅入居 最長2年
県は15日、これまでおおむね1年としていた県営住宅や国家公務員宿舎など公営住宅への熊本地震被災者の入居について、期間を1年延長し、最長2年にすると発表した。熊本市も同日、市営住宅でも同様に延長措置をとると明らかにした。

■義援金受付 来年3月末まで
県と熊本市は15日、3月末としていた熊本地震の被災者向け義援金の受付期限を1年延長し、2018年3月末までとすると発表した。県と共同で義援金の配分を決めている日本赤十字社と共同募金会も延長する。

2月17日(金) 熊本地震310日目

■熊本地震10カ月 罹災証明 申請地震20万件
熊本地震による罹災証明書の交付申請が20万件を超えたことが16日、県の集計で分かった。このうち交付は約97%にとどまり、地震発生から10カ月たった現在でも、6786件は審査中などの理由で交付されていない。

2月18日(土) 熊本地震311日目

■熊本地震の被害知って
熊本市中央区のサンロード新市街で17日、写真パネル展「熊本地震の記録」が始まった。熊本城マラソン実行委員会熊本地震を広く知ってもらおうと、県外から多くの人が訪れる同マラソンに合わせて企画した。18日まで。

2月19日(日) 熊本地震312日目

■布田川断層帯 未活動の宇土区間 調査 熊本市西区起点に17㌔
熊本地震で活動していない布田川断層帯宇土区間で、九州大による断層の有無を調べる調査が18日、熊本市西区を起点に始まった。同区間の活動を予測して、防災に役立ててもらう狙い。

■週末「駐車場待ち1時間」
熊本地震の影響で、熊本市中心市街地にある駐車場の収容台数が約750台分減ったことが18日、分かった。立体駐車場が壊れ、修復や耐震補強の工事が相次いでいるためで、最も減り幅が大きい「新市街」では地震前に比べて収容台数が16.6%も減少。需給バランスが壊れた結果、週末には駐車場を探す車で周辺道路が混雑し、駐車料金の値上げも目立つなど、影響が広がっている。

2月22日(水) 熊本地震315日目

■熊本地震 県内犠牲者201人に
阿蘇市は21日、新たに男性2人を熊本地震の震災関連死に認定した。同市の関連死は計16人。県内では約146人。直接死50人と二次災害死5人を合わせた犠牲者は201人となった。また大分県由布市も同日、市内で被災し、その後死亡した男女3人を震災関連死に認定した、総務省消防庁などによると、熊本県外で関連死が認められるのは初めて。熊本県内と合わせて熊本地震による犠牲者は204人。

2月24日(金) 熊本地震317日目

■地震に負けず「湧き水守る」
「エコ活」壁新聞コンクール 広安西小(益城町)に環境大臣賞
こどもエコクラブは3歳から高校生まで参加できる環境活動クラブで、約2100クラブが全国で活動。コンクールは環境保全活動の輪を広げようと、日本環境協会が毎年開いている。今回は壁新聞に216点、絵日記に258点の応募があった。広安西小の環境委員会は、4年前から町内の湧き水の調査や保全活動を開始。調査していた2カ所のうち1カ所が熊本地震で出なくなったが、あきらめずに活動を続けたという。

2月26日(日) 熊本地震319日目

■動物たちと再会 10カ月ぶり再開
熊本地震で昨年4月から全面休園していた熊本動物園(東区)が25日、部分開園した。再開を待ちわびた家族連れらが次々に訪れ、子どもたちの笑顔と歓声が約10カ月ぶりに園内に戻った。
園の動物舎や植物園施設は、地震で液状化や地割れなど大きな被害を受けた。再開されたのは比較的被害の少なかった南側のエリアで、敷地全体の約4割。キリン舎とゾウ舎のほか、動物との触れ合いコーナーや観覧車などの遊具がある。

2月27日(月) 熊本地震320日目

■自宅再建「同じ地に」58% 熊大生 益城町の仮設調査
熊本大生が益城町の仮設団地(17団地、1556戸)で実施した熊本地震被災者の聞き取り調査で、入居世帯の58%が地震前の住所で自宅再建を望んでいるとする最終結果をまとめ、26日開いた発表会で説明した。