熊本地震関連のニュースからピックアップ -2018年7月-
熊本地震関連ニュースピックアップは、熊本日日新聞の記事より抜粋しています。
7月2日(月) 熊本地震810日目
■菊池恵楓園 入所者癒しの場 解体
熊本地震で被災した国立ハンセン病療養所「菊池恵楓園」(合志市)内の菊池黎明(れいめい)教会堂は、信者の減少や高齢化で修理を断念し取り壊された。半世紀以上にわたり、差別や偏見にさらされた入所者の心を癒してきた場所が姿を消した。同教会発行の書籍「れいめい」によると、同園では1913年、入所者数人が洗礼を受けて、キリスト教徒になった。信者は100人以上に増え、全国の療養所で慈善活動をしていた好善社(東京)が52年、教会堂を建設。木造平屋で珍しい畳敷きだったという。2016年4月の熊本地震で壁に亀裂が入るなどの被害に遭い、園側が危険と判断して立ち入りを規制。信者が毎週行う礼拝は園内の別施設に移した。信者は園外も含めて約20人いるが、礼拝に通うのは数人。入所者の平均年齢は84歳を超え、高齢化も進む。「修理しても、教会の維持は難しい」という信者の意向を受け、園は今年2月に取り壊した。
7月3日(火) 熊本地震811日目
■益城町 復興住宅 申し込み開始 31日まで 20団地に680戸整備
益城町は2日、熊本地震で自宅を失い、自力再建が困難な被災者を対象にした災害公営住宅(復興住宅)の入居申請受け付けを開始した。既に仮申し込みをしていた世帯が順次申し込む。31日まで。町は6校区に20団地、計680戸を整備予定。入居希望者は団地の所在地や間取り、ペット可などの条件を確認したうえで申し込む。希望が多い住宅は、8月下旬以降に抽選を実施する。
7月7日(土) 熊本地震815日目
■復興住宅 入居始まる 県内トップ 西原村河原地区12戸
熊本地震で自宅を失い、自力での再建が困難な被災者の恒久的な住まいとなる西原村河原地区の災害公営住宅(復興住宅)の入居が6日、始まった。災害公営住宅への入居開始は県内で初めて。木造平屋一戸建ての12戸。村役場で鍵渡し式があり、入居が決まった10世帯のうち9世帯9人が出席した。
7月21日(土) 熊本地震829日目
■義援金1億6420万円 20市町村に配分へ
県は26日、熊本地震の被災者支援で県と日本赤十字社、共同募金会に寄せられた義援金の第25次配分として、市町村に計1億6420万円を送ると発表した。配分額は熊本市1億2270万円、宇城市840万円、南阿蘇村560万円など。県の配分対象として、新たに被害が確定した世帯向け。すでに受け取った世帯への追加支給はない。被災者縁支給額は県の基準を参考に市町村が決める。3者に集まった義援金は13日現在、累計523億6374万円。
7月24日(火) 熊本地震832日目
■石垣復旧へ第一歩
熊本市は23日、熊本地震で被災した熊本城天守閣で、大天守の石垣の積みなおしを始めた。今後20年にわたる城内の石垣復旧にの第一歩にあたる。城内の石垣は全体の約1割が崩落。膨らんだり緩んだりして解体した部分を含め、約3割(約2万3600平方㍍)の石垣を形成する約8万2千個の石を積みなおす見通し。
7月27日(金) 熊本地震835日目
■長期避難 2年ぶり解除 宇土市花園台町
県は26日、熊本地震で地盤に亀裂が発生した宇土市花園台町の一部9世帯29人の「長期避難世帯」に認定を、市の申請に基づき解除した。解除は約2年ぶり。
7月28日(土) 熊本地震836日目
■教訓 授業に生かして 南阿蘇村
南阿蘇村は27日、熊本地震の被害を伝える震災遺構の見学会を、村内の小中学校の教員向けに開いた。各学校で地震の教訓を伝える授業や防災教育などに生かしてもらう。
■産山村に仮設住宅譲渡 県発表
県は27日、熊本地震で産山村に建設した木造仮設住宅を、31日付で産山村に無償譲渡すると発表した。木造仮設住宅の譲渡は初めて。「上山鹿団地」(5戸)と「上止り(かみどまり)山団地」(4戸)。
7月29日(日) 熊本地震837日目
■被災地結ぶ「復興の絆」 熊本城マラソン2019
来年2月17日に開かれる第8回熊本城マラソンのランナーのエントリーとボランティア募集が30日、スタートする。大会実行委員会(会長・大西一史熊本市長)は28日、同市中央区の桜の馬場城彩苑でPRイベントを催した。
実行委は「復興の絆プロジェクト」と名付け、第7回大会から被災地連携に取り組んでいる。神戸マラソンと東北・みやぎ復興マラソンと協定を締結。阪神大震災からの復興の象徴とされるヒマワリの種を譲り受け、市内で栽培。収穫した種の売り上げは被災地支援などに充てており、新たに協力する平成さくら支援学校(同市南区)など5団体が紹介された。